ざっくりくくると、エンジニアと営業、文系と理系、女性と男性、
イスラム教とキリスト教、若者と大人、などなどとも同じになるのか。
根本的なマインド、大切にしていること、アプローチの仕方が違うのは、
そうなのだけれども、同じ目標を共有しているのに、そこでギクシャク
したり、罵り合っている場合じゃない。
実習以外で現場に出たことのない自分としては、現場の医師が
どのように看護師に対して考えているのか分からないし、人それぞれ、
病院、病棟それぞれで異なるのだろうと思う。慶應病院のGICUでは、
看護師の存在感の大きさをあからさまに感じたけれど、たぶん町中の
診療所ではまったく、その関係性は異なるんだろうなと思う。
少なくとも自分の知っている医学生の多くは、看護のことをあまり
良く分かっているようには思えない。それは当然だし、看護学生自身
だって、入学したての時は、良く分かっていないと思う。実習を通して、
看護師が大切にしていることを理解していくものだと思う。
聞いた話では、医学部でも看護師の後ろに1日中ついて回るという、
実習があるらしい。3日程度だけども、そこで初めて看護師の仕事を
垣間見て知ることになる医学生も多いとか。
医学生が学生時代に、低レベルな看護理解に基づく発言していることに
対して、より正確な看護の理解を、今から医学生は必要とするのか?
それとも、優秀な看護師が現場にたくさんいれば、そんなこと現場で、
否が応でも若手医師は理解できてくるものなのか?
現場に出て、それから理解できれば、それでもいいのだと思うのだけれど、
ただ、ちゃんと理解できる素地、マインドを学生時代から培いたい。
冒頭で書いた通り、異文化理解なのだと思う。相手の考えを、自分の
思考のみだけに基づいて勝手に断定し、陰で文句を言うのではなく、
相手の話をしっかり聞くことから始め、自分の考えを相手に伝え、
常に共有している、目標「患者の利益」のためにどうするべきなのかを
念頭に置ける、そういう医療者が、いい医療者なのだと、自分は考えて
います。